うつ病の有病率

アメリカの操作的(そうさてき)診断(しんだん)基準(きじゅん)である、DSM−IV−TR(精神(せいしん)疾患(しっかん)の分類(ぶんるい)と診断(しんだん)の手引き(てびき))をもちいたうつ病(うつびょう)の有病率(ゆうびょうりつ)の研究(けんきゅう)によると、ある時点(じてん)で過去(かこ)1ヶ月間(かげつかん)にうつ病(うつびょう)と診断(しんだん)可能(かのう)な状態(じょうたい)にあった人(ひと)の割合(わりあい)は、1.0パーセント〜4.9パーセントで、平均(へいきん)して2.8パーセントだったという結果(けっか)が示さ(しめさ)れています。また、近年(きんねん)の研究(けんきゅう)からは、生涯(しょうがい)においてうつ病(うつびょう)にかかる可能性(かのうせい)は15パーセント程度(ていど)といわれています。さらに日本(にっぽん)における調査(ちょうさ)(2002年(ねん))では、1600人(にん)の一般人(いっぱんじん)口(ぐち)で面接(めんせつ)調査(ちょうさ)を行った(をおこなった)結果(けっか)、時点(じてん)有病率(ゆうびょうりつ)は2パーセント、生涯(しょうがい)有病率(ゆうびょうりつ)は6.5パーセントといいます。こうして考える(かんがえる)と、ある時点(じてん)で約(やく)50人(にん)〜35人(にん)に一人(ひとり)、生涯(しょうがい)にわたっては15人(にん)〜7人(にん)に一人(ひとり)の割合(わりあい)でうつ病(うつびょう)にかかる可能性(かのうせい)があるということになります。実際(じっさい)には、うつ病(うつびょう)と診断(しんだん)されるほどでもない軽度(けいど)の状態(じょうたい)、あるいは別(べつ)の疾患(しっかん)である可能性(かのうせい)がある状態(じょうたい)、として、うつ状態(うつじょうたい)にある人びと(ひとびと)もいます。たとえば、一過性(いっかせい)の心理的(しんりてき)なストレスからうつ状態(うつじょうたい)に陥っ(おちいっ)たり、統合(とうごう)失調症(しっちょうしょう)やパニック障害(しょうがい)など他の(ほかの)疾患(しっかん)の症状(しょうじょう)としてうつ状態(うつじょうたい)が見(み)られる場合(ばあい)、さらに季節的(きせつてき)に、あるいは生体(せいたい)リズムなど、身体(しんたい)の内部(ないぶ)の変調(へんちょう)からうつ状態(うつじょうたい)に陥る(おちいる)こともあります。これらの人びと(ひとびと)も含め(ふくめ)て広く(ひろく)「うつ」を考える(かんがえる)と、私たち(わたしたち)の周り(まわり)にはかなりの割合(わりあい)でこのような状態(じょうたい)に苦しん(くるしん)でいる人たち(ひとたち)がいるということになります。精神(せいしん)疾患(しっかん)というと何か(なにか)特別(とくべつ)なことのように感じ(かんじ)られますが、日々(ひび)の生活(せいかつ)に支障(ししょう)をきたすほどの重症度(じゅうしょうど)のうつ病(うつびょう)にいたる前の(まえの)、もっと軽度(けいど)の状態(じょうたい)でのケアが本当(ほんとう)に大切(たいせつ)であると感じ(かんじ)られます。

うつ病

アメリカの操作的診断基準である、DSM−IV−TR(精神疾患の分類と診断の手引き)をもちいたうつ病の有病率の研究によると、ある時点で過去1ヶ月間にうつ病と診断可能な状態にあった人の割合は、1.0パーセント〜4.9パーセントで、平均して2.8パーセントだったという結果が示されています。また、近年の研究からは、生涯においてうつ病にかかる可能性は15パーセント程度といわれています。さらに日本における調査(2002年)では、1600人の一般人口で面接調査を行った結果、時点有病率は2パーセント、生涯有病率は6.5パーセントといいます。

うつ病