うつ病の原因

どうして人は(ひとは)うつ病(うつびょう)を発症(はっしょう)するのでしょうか?うつ病(うつびょう)の成因論(せいいんろん)には、生物学(せいぶつがく)的(てき)仮説(かせつ)と心理的(しんりてき)仮説(かせつ)があります。しかし、いずれにしてもそれでうつ病(うつびょう)の発症(はっしょう)をすべて説明(せつめい)できるものではありません。また、明確(めいかく)な結論(けつろん)が得(え)られているわけでもありません。3つの立場(たちば)からの仮説(かせつ):●生物学(せいぶつがく)的(てき)仮説(かせつ)●心理学(しんりがく)的(てき)・精神病(せいしんびょう)理学(りがく)的(てき)仮説(かせつ)●認知(にんち)療法(りょうほう)の立場(たちば)生物学(せいぶつがく)的(てき)仮説(かせつ)生物学(せいぶつがく)的(てき)仮説(かせつ)としては、モノアミン仮説(かせつ)や、MRIなどの画像(がぞう)診断(しんだん)所見(しょけん)に基づく(もとづく)仮説(かせつ)などがあります。モノアミン仮説(かせつ)というのは薬物(やくぶつ)の有効性(ゆうこうせい)から導か(みちびか)れたものです。モノアミン仮説(かせつ)のなかでは、特に(とくに)セロトニン仮説(かせつ)がよく語ら(かたら)れます。これは近年(きんねん)のSSRIとよばれるセロトニンの代謝(たいしゃ)に関係(かんけい)した薬物(やくぶつ)の売り上げ(うりあげ)増加(ぞうか)に伴う(ともなう)ものです。そのほか近年(きんねん)では、海馬(とど)の神経(しんけい)損傷(そんしょう)も語ら(かたら)れることもあります。ただし、臨床的(りんしょうてき)な治療(ちりょう)に大きな(おおきな)影響力(えいきょうりょく)を及ぼす(およぼす)ほどの生物学(せいぶつがく)的(てき)な基礎(きそ)研究(けんきゅう)は行われ(おこなわれ)ておらず、決定的(けっていてき)な結論(けつろん)を得(え)られるまでにはいたっていません。心理学(しんりがく)的(てき)・精神病(せいしんびょう)理学(りがく)的(てき)仮説(かせつ)心理学(しんりがく)的(てき)・精神病(せいしんびょう)理学(りがく)的(てき)仮説(かせつ)のなかで有名(ゆうめい)なのは、テレンバッハのメランコリー親和(しんわ)型(がた)性格(せいかく)に関(かん)する仮説(かせつ)です。メランコリー親和(しんわ)型(がた)性格(せいかく)というのは、几帳面(きちょうめん)で生真面目(きまじめ)、小心(しょうしん)な性格(せいかく)を意味(いみ)し、この性格(せいかく)をも人は(ひとは)、責任(せきにん)範囲(はんい)が広がっ(ひろがっ)たとき、たとえば、職場(しょくば)での昇進(しょうしん)などですが、そうしたときに何もかも(なにもかも)きちんと完璧(かんぺき)にやらなくては、とい思い(おもい)から無理(むり)を重ね(かさね)、うつ病(うつびょう)を発症(はっしょう)するというのがこの仮説(かせつ)です。もちろん、この仮説(かせつ)だけですべてのうつ病(うつびょう)を説明(せつめい)できるわけではありません。認知(にんち)療法(りょうほう)の立場(たちば)からこれは、その人(そのひと)の人生(じんせい)経験(けいけん)において否定的(ひていてき)な思考(しこう)パターンが固定化(こていか)しているというものです。それはうつ病(うつびょう)の発生(はっせい)と関連(かんれん)があるのではないか、という仮説(かせつ)です。

うつ病

どうして人はうつ病を発症するのでしょうか?

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